クリームの部屋

誰かの役に立てば幸せ

2016年1月12日(火) クリーム永眠 🐱12

1月12日(火) クリームは酸素室でも辛そうな感じが増えてきて、だんだん厳しくなっていきました。

昨日から口呼吸が多くなり、酸素室に酸素を充満させ、クリームが苦しくないよう準備して、酸素室ごと約束の8時半より少し前に、動物病院の先生の元へ急ぎます。

先生は今日のクリームを診て、貧血だとおっしゃっていました。

休診日なのに皮下注射をして頂いて、本当に有り難かったです。

家に帰りましてクリーム自身は、もうろうとしている状態ですが、自分の寝床の中で何度かオシッコをしました。

「8日からウンチ出てないもんな…」
と思っている矢先、ウンチが出だして、続けてオシッコ、ウンチとまた交互に出て、スッキリしたように見えました。

口呼吸もせず、しばし穏やかな時間が過ぎていきました…。


ところが、クリームの痙攣が始まり、次第にそれがどんどん激しさを増していきました。

もう我々もどこかで、クリームの最期が迫っている事は、覚悟はしていたものの…それは突然やってきました。

酸素室の寝床から、あわててクリームをすくい出して抱きかかえました。

もう酸素を吸わせる事など、どうでもよくなって、今にも燃え尽きそうなクリームの小さな体を、主人とかわるがわる抱っこしながら、自然に
「今までありがとう」
と感謝の気持ちを伝えていました。


クリームの最期は、なんとも言い難いくらい苦しみ、首を絞められたかの如く、喉の奥まで見えるくらいに、口を大きく開け放ち、身体中や口の粘膜、舌等もどんどん青紫色になっていき、息を吐く音は、まるで洗濯の排水溝のように、
「ゴォーーーッ」
と鳴り響いて恐怖さえ覚えます。


1度目に、大きく息を吸って、大きく息を吐き、2度目も同じように繰り返し、それでも逝けず……3度目の息を吐く時は、これでもかというほど、とても長く吐ききった後、後頭部がガックリとクリーム自身の背中に、勢いよく倒れてくっ付き、天を仰ぐような形で……

16時28分、私の腕の中で、鬼の形相で息を引き取りました。



このところ、声が1ミリも出なくなってしまっていた私は、
「クリームありがとう…最期だったのに、クリームって声に出して呼んであげられなくてごめんね…」
と心の中で叫んでいました。


酸素室があればクリームが楽になるって考えていたものの、実際に亡くなる瞬間の事までは想像つかなくて……というか考えたくなかったというのが、本当のところかもしれません。


クリームの最期が、あんな窒息状態になってしまうだなんて、苦しくなった時点で、鎮静剤があれば、鬼の形相で逝かずにすんだのか…と考えると、ペットの病状にもよると思いますが、家で看取ろうだなんて、浅はかで甘かったし、あまりにも勉強不足過ぎて自分に嫌気が差しています。


人間だって痛い、苦しいというと痛み止めの力を借りるっていうのに、なんという残酷な逝かせ方を、最期の最後にしてしまったんだろう……

酸素室に頼り過ぎて、聞く耳は持っていなかった事も、少なからずクリームにとっては、辛くて厳しい最後になってしまい、心の底から本当に自分を恥じております。

 
考えても仕方ないですが、動物病院だったら、もう少し楽に逝けたのか……と思ってみたりするものの、我々がそう思わなくてもいいように、クリームは休診日を選んで旅立ったのでしょうか……。

だとしたら、空気を読ませる様な事になってしまってごめんね。
「今まで、いろいろな楽しい思い出をありがとう。
クリーム安らかに……」


これまで、クリームを介護するにあたり、主人は仕事の合間に、クリームの病院や栄養食等の買い出し、家の買い物、時には食事の支度、そして私の大学病院への送り迎えに至るまで、目の回るような忙しさを、駆け抜けたかと思います。

睡眠も録にとらず、しんどかったはずですし、感謝でしかありません。


そして、主人の両親もいろいろ心配してくれていました。

近所ですので、クリームが亡くなった日に、主人のお母さんが来てくれました。
クリームを見て、
「寝ているようにしか見えない」
って言っていました。

クリームに飾る綺麗なお花まで用意してくれていました。


涙も枯れて、どろどろの精魂尽き果てた、酷い顔の私達を見て、
「食べたく無くても食べなさい。」
と沢山のご飯やおかずも買ってきていました。

普段からも私達の事を、気にかけてくれておりましたが、この時もどれ程、有り難かった事か分かりません。

とにかく愛に溢れた、人間的に大きくて凄く、尊敬出来るお母さんなのです。


獣医師である主人の弟さんにも、沢山クリームへのアドバイスを頂き、離れていても、こんなにリアルタイムで診てもらえ、救われましたし、本当に嬉しかったですね。


もちろん、クリームをずっと長く診てくれた、動物病院の先生、看護師さん達、関係者の方々にも本当に深く感謝致しております。

重ね重ね有難うございました。